キャンプ同部屋の12歳差コンビ、山口に熱中

村田和哉
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起 海斗

SNSでも山口を盛り上げる
期待の戦力がレノファを語る!

キャンプで同部屋だった村田和哉選手と起海斗選手。新加入とはいえ山口の魅力をソーシャルメディアで積極的に発信している村田選手が、SNS上達法を起海斗選手に伝授中。今シーズンの活躍に期待大の二人に、今年の意気込みや山口への思いを聞きました。

(取材:2020年2月17日(月) おのだサッカー交流公園/記事:上田真之介)

− − 今年は始動が早く、キャンプも長かったですが、ここまでの調整は順調ですか?

起 海斗選手

めっちゃきつかったですけど、開幕まででチームの戦術が浸透できたキャンプだったと思います。

村田和哉選手

僕は新加入なので戦術面の理解とか、周りとのコミュニケーションとか、有意義なキャンプになりました。海斗とは同じ部屋だったので一緒に過ごしていました。いろいろ話もしましたし、いろいろな選手と食事の時でもコミュニケーションを取れた。大事なキャンプだったと思います。

− − 部屋での過ごし方は? ゲームとかはしなかったですか?

村田和哉選手

ゲームはそんなにしなかったですね。トランプくらいは。あとはUNOはしましたね。

起 海斗選手

UNOはもう和哉さんが全然強い

村田和哉選手

余裕だったもんなぁ(笑)。あとはサッカーの話とか、プライベートのところでも、よく話をしましたね。

村田和哉 むらたかずや
滋賀県出身。1988年10月7日生まれ。169センチ、64キロ。
高校サッカーの強豪・野洲高校、数々のJリーガーを輩出している大阪体育大学を経てプロ入りし、セレッソ大阪、清水エスパルスなどでプレーしてきた。アイデア豊富な仕掛けやゴール前での決定的な仕事に強みがある。ソーシャルメディアを通じた積極的な発信も心がける。

起 海斗選手

もう、全部話しました! 相談するのは和哉さん。今、一番相談したいことは…。何だろう。どうやったらtwitterのフォロワーが増えるか。SNSのフォロワーの増やし方について!

村田和哉選手

やっぱり発信し続けることだと思いますよ。起海斗という人物がどれだけ世の中の人たちに知ってもらえるかは大事なことだと思います。若いときからやっていくことに意義があるので、彼が将来、ビッグな選手になってからやるのではなくて、地道にやっていくことが大事。この若いときから、サッカー選手としても、一人の人間としても地道にやるというのは大事だと思います。SNSだけでなく言葉で考えを発信していくということはすごく大事だと思いますよ。

起 海斗 おきかいと
鹿児島県出身。2000年11月14日生まれ。175センチ、68キロ。
興国高校を経て、高卒ルーキーとして2019年にレノファに加入した。ポジションはサイドバックで積極果敢な攻撃参加が持ち味。昨シーズンはコンディション面から出遅れたが、今年は万全の状態で開幕に備える。

− − 村田選手は1988年生まれで、起選手は2000年生まれ。この12年の違いは感じますか?

村田和哉選手

逆に僕らが若手のときはSNSも浸透していなかったし、サッカー選手のあり方はどんどんと変わってきていると思います。サッカー選手がサッカー選手をやっておけばいいという時代ではなくなってきている。新しい時代が来ている。サッカー選手が子どもたちに夢を与えたり、地域を盛り上げたり。そういう時代にさしかかっている。だからこそ、サッカーともう一つ何かの強みがないといけないのかなと。こういう若い選手が出していければ必ず変わっていく。それは有名になってからとか、30歳になってからやるのではなくて、19歳からやることに意味がある。そういうところは僕らも教えて、変化を与えたいなと思います。

起 海斗選手

なので、フォロワーは5千は増やしたいですね

村田和哉選手

ちっちゃっ! もっと目標は高く設定しろよ。

起 海斗選手

インスタを5千に!

村田和哉選手

倍くらいに?

起 海斗選手

倍です!

山口から発信する意義

− − 村田選手がかつて所属していた「サッカーどころ」ではなく、「山口」で発信するというのは意味が大きそうですね。

村田和哉選手

めちゃくちゃ意味がありますね。一つのツール、山口県に何があるかと言われたらレノファがある。レノファを通じて何かをするということがすごく大事。レノファという新しいエンターテイメント、プロスポーツがある。東京だとほかにもいろいろとある。FC東京もあるけれどヴェルディもある。野球や他のプロスポーツもある。でも、山口だとそれが限られるのでチャンスがある。まずはこの山口で絶対的な存在になる。もう街なんて歩けないくらいにね。清水は街を歩けばみんな知ってる。そういう文化を作れるチャンスは山口にあると思う。

− − 起選手、山口県の先輩として、山口の魅力もぜひ村田選手に教えてあげてください。

起 海斗選手

人が優しいです! あと、山口だと鳥居がたくさんあるところは行ってみたいんですよね。元乃隅神社。

村田和哉選手

ほかにも教えてよ。まだ分からへんのや。

起 海斗選手

角島はいいですよ! 渡る橋のところ。そこは絶景ですよ。あとは、ほぼ行ったことがないんですよね。

村田和哉選手

俺はまだ五重塔しか行ったことがないなぁ。子どもがいるのであちこち行きたいですね。サファリランドとか。

起 海斗選手

サファリランドは僕も行きましたよ。自分の車で入れるんですよね。んで、でっかいダチョウにミラーをつつかれて…(笑)、ダッシュで出ました! でも、めっちゃ良かったですよ。あとは、秋吉台も行きましたよ。

背番号への意外なこだわりとは?

− − そんなドライブを、どんな車で乗って行きたいですか?

村田和哉選手

海斗、買い換えるチャンスやない?

起 海斗選手

俺はこれかな。CX−5。SUVがいいんですよね。男っぽいというか。だからSUVのほうが乗りたいんですよね。

村田和哉選手

俺はロードスターがいいなぁ。

起 海斗選手

スポーツカーですか? いいですね。

村田和哉選手

家族がいるとなかなか乗れないじゃないですか。でも、ロードスターだと一人でびゅーんと乗って行きたい(笑)。男は黙ってスポーツカーでしょ?

起 海斗選手

…はい(笑)。

− − 色は?

起 海斗選手

黒やグレーのような感じがいいですね。いまは紺色なんですよね。次は真っ黒もいいなぁ。

村田和哉選手

俺は赤がいいかなぁ。

起 海斗選手

えーーーー! 「赤は…」って言ってたじゃないですか(笑)。浮田健誠が赤に乗ってるから、違う色にしたいって言ってたじゃないですかぁ!

村田和哉選手

いやいや赤でしょ! もしくはオレンジ! 今は白に乗ってますけれど、本当は派手なのに乗りたいんですよね。

− − ドライブがてら、県内で一番やってみたいことは何ですか?

起 海斗選手

釣りですね。海で。去年の釣り部にはガチ勢すぎて食い込めなかったです(笑)。今年は初めて後輩ができたので、一緒に行ければと思います。

村田和哉選手

俺は観光スポットを回る。山口県制覇が目標! けっこういろいろと巡るのは好きなんですよ。家でのんびりするのが大嫌い。今日もどこに行こうかと(家族で)話してますよ。やっぱり、知らないのがあかん。せっかく山口に来て、山口のことが分からなかったら話にならない。サポーターからもいろいろ紹介してもらっているので、行ってみてどんなもんかと。何でも知ることが大事ですからね。

− − いろいろと回るときは、食べるものを目指して行きますか? それとも観光スポットが優先?

村田和哉選手

観光地ですね。食にはそんなに欲はないというか、見るのが好き。自然の景色でもいいし、お寺に行くのも好きですよ。徹底的に山口を攻めたいですね。知らんのはださい。10年後にここにいなくても、山口を知っていれば、「山口に行くんならここに行けばいいよ」って言える。自分で見ないと人に教えられないですしね。

サッカーをしていなかったら…

− − ところで、もし「サッカー選手」じゃなかったら、何をしていたと思いますか?

村田和哉選手

市長

起 海斗選手

えっ…。市長って何するんすか?

村田和哉選手

まちの市長だよ。いつも、書いてるんですよ。「市長」。いいじゃないですか(笑)。小中学校のときの夢はプロサッカー選手ですよ。でも、市長は街を変えられる! 街の魅力を作れる。

起 海斗選手

そうなんですね…。僕は高校の先生になりたかった!

村田和哉選手

嘘やん!。嘘つくなよー(笑)

起 海斗選手

教科は別に何でもいいんですけどね。でも体育かな? 教えるのが好きというわけではないですが、高校のときにめっちゃいい先生に巡り会えた。そういう先生になりたい。そういう人になりたいなと思って。そこから高校の先生もいい仕事だなと思うようになりました。

いよいよ開幕。今年の目標は!?

−− 開幕戦は京都サンガF.C.戦です。相手に対してはどんな印象を持っていますか?

起 海斗選手

僕はピッチに立って京都と試合をしたことはないですが、一人一人がうまいチーム。距離感も良いので、ポゼッションをしてくる。やろうとしているサッカーに少し似ているところもあるなという感じですね。

村田和哉選手

42分の1とは言われますが、スタートが大事なので、今年のレノファが何かやってくるのではないかという期待感を持たせられる試合にしたいです。サポーターが、「今年のレノファは違うね」「今年は期待できそう」と思ってもらえるような試合をしたい。スタートダッシュはどのカテゴリーでも、どのリーグでも大事なことだと思いますので、今までやってきたことをちゃんとやる。1月7日からのスタートで、キャンプも通じてやってきたことをしっかり証明する。見ている人たちに、見ていて面白い、魅力ある攻撃サッカーを展開したいと思います。

起 海斗選手

僕は出れたらゴールに絡みたい。守備はあまり得意ではないですが、ほかのサイドバックよりも攻撃で違いを見せられると思うので、ゴールやアシストといった結果を出していきたいです。

村田和哉選手

初めて山口の選手としてプレーするので、こういう選手だというのを分かってもらえればと思うし、目指している選手像というは期待感を持たせられたり、また見たい思ってもらえるような選手。与えられた時間の中でしっかり勝負して、勝利に貢献できるのが一番いいのではないかなと思います。

− − 第2戦目は北九州戦で、いわゆる「関門海峡ダービー」。ソーシャルメディアを見ていると相手の高橋大悟選手とも仲が良さそうです。

村田和哉選手

清水で一緒にやっていたし、大悟は弟子なんでね(笑)。でも、相手がどうこうよりもどれだけ霜田さんの目指すサッカーを俺らが表現できるかだと思います。近場なので、そうやって盛り上がればいいことだと思う。たくさんお客さんが入ってくれれば盛り上がると思う。そういうイベントごとが多いほうが地域も盛り上がるのでいいのではと思います。

− − シーズンを通しての目標を教えてください。

村田和哉選手

数字での目標はないですが、J1昇格というのが最大級の喜びをみんなと味わいたい。あとは山口県をこのレノファを通じて盛り上げていく。このクラブをより大きく、魅力的にしていきたいですね。

起 海斗選手

J1昇格を目指すのは同じですが、昇格に貢献した選手の中に入りたいです!

− − 今シーズンも楽しみですね! 試合でも、ソーシャルメディアでも、今年の活躍を期待しています! 今日はありがとうございました。